はさみは、今から約3000年前にエジプトで生まれ、ローマ時代には既に現在と似た形状でヨーロッパに普及していました。
私たちが普段よく目にする事務用のはさみは持ち手が左右対称のものが主流ですが、これは向きを気にせずさっと手に取れることや、左右同じ形にすることで効率的に生産することを考慮して生まれた形です。
元々、西洋でいう「Scissors」は握りやすさや切れ味を重視し、持ち手も刃も左右それぞれが機能的な形で作られた左右非対称のものだったそうです。
そんなはさみの歴史に忠実に、細かい作業時の握りやすさや使い勝手を徹底的に追い求めたところ、THE SCISSORSも左右非対称のフォルムに行き着きました。
日本刀と同じ「鍛造」と呼ばれる金属を叩いて加工する製法により精度と切れ味を高め、「剣先」という刃の先端に向かって徐々に厚みが薄くなっていく加工を施すことで、最も切りにくいと言われるはさみの先端での切れ味も確保しています。
どちらもステンレス板を加工して作る現在のはさみには見られなくなってしまった技術です。 また、一般的なはさみの刃付け角度は55度前後ですが、THE SCISSORSは45度。切るのが困難と言われるガーゼが切れることを1丁ずつ手作業で確認して出荷されます。
サイズは、全長176mm。
ハンドルの大きさ、刃渡りの長さ、 持ち手の重量バランスなど全体のボリュームを総合的に見た際に、はさみとして最もバランスの良いサイズです。
製造は事務用はさみのNO.1メーカー、プラス株式会社。プラスが生み出した、根元から刃先まで一定の力で切ることができる「ベルヌーイカーブ刃」の新技術と、古来から続くはさみの伝統的な加工技術を掛け合わせて生まれたはさみです。
刃物は贈り物には縁起が悪いと言われがちですが、実は「災いを断ち切り幸運を切り開く」と言われ、皇室でも慶事に刀剣を贈る習慣があることや、海外でも「魔を切る」と言われ縁起の良い神聖なものとして様々な祭り事や式典に使用されてきました。そんな歴史をモチーフに、桐箱入りでつくっています。
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